★くせ毛をはじめとし髪の悩みが誰でも解決できる教科書
髪に悩みがある方がその悩みを少しでも改善でき、髪型を通して豊かに幸せになれればと思い、この企画をスタートしました。
内容は、まるさんかくしかくのサロンワークでお客様から頂く質問や、悩んでいる方にはぜひ知ってほしいという知識・情報を上げていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
chapter1・くせ毛専門美容師がおススメする、くせ毛に相性の良いヘアカットとは?!
◆くせ毛にもっとも相性が良いヘアカット3選
美容技術の中でも特に好きなヘアカット。まだ経験したことのないヘアカット技術もありますが、個人的に多くのヘアカット技術を経験してきた中で『このカットはくせ毛に相性が良い!』という3つの技術を個人的な意見になりますが紹介。
少しでもご参考になればうれしく思います。
- レザーカット
- キュビズムカット
- Rカット&スライドカット
◆それぞれの特徴とメリット・デメリット
【レザーカット】
くせ毛カットを得意とする美容師は、このレザーを用いてカットする方が実際に多い。
このレザーカット、特徴はハサミではなかなか再現することのできない柔らかい質感。
基本、くせ毛に相性の良いカットは、シザー(鋏)で作る直線的に硬い切口よりも、レザーで作る良い意味でランダムな柔らかい切り口の方がまとまりやすい。すべてをレザーで切るわけではないのだが、シザー(鋏)と併用してスタイルを作っていく。
そして、くせ毛で悩んでいない人でも、あえてレザーで切った独特な質感や柔らかさを好む人は少なくない。
特に10代〜40代前後の方に好まれるスタイリッシュなスタイルではこのレザーを用いてカットされた髪型は多い。
レザーは傷むと感じている方も?!、でもそれはありません!ちゃんとしたレザーカットの技術を身につけている美容師であれば全く心配ないかと。
≪メリット≫
・くせ毛であってもなくても、シザー(鋏)鋏では出せないくせ毛に相性の良い柔らかい質感・ニュアンスが再現できる。
・若い世代に好まれる髪型を求める場合、このレザーカットはとても相性が良い。
≪デメリット≫
・縮毛矯正、ブリーチ、そしてコーティング系のトリートメントをしている、いわゆるダメージが比較的大きい髪質には、レザーカットは相性が悪い場合が多い。無理にしてしまうとかえってバサバサになりまとまりがつかなくなることもあるので注意が必要。
(加齢毛や猫っ毛のような細い髪質の方にもスタイルによっては相性が悪い)
・年配の大人女性にはあまり好まれるスタイルでないこともある。
【キュビズムカット】
兵庫県夙川にある(有)サロン・ド・コワフュール・アンヌ美容室の田中孝典氏が考案したヘアカット技術で、様々なヘアカットがある中、世界4か国で特許を取得している数少ないヘアカット。
このカットの特徴は、何といってもカットだけで髪の悩みを改善できるスタイルを実現するブローレスカット技法。
キュビズムカットは、はさみ一本で、一人ひとりの頭の形や髪質、毛の量や流れなどの条件を理想的な形になるように、骨格の補正や髪の生えぐせの修正をしながら理想のフォルムに仕上げていく。
キュビズムカット協会も推進している通り40代以上のお客様、そして美容師さんから特に人気がある。
くせ毛で悩んでいる方にとって、とてもお手入れが楽なスタイル。
はさみでカットしていくが、直線ではなく曲線でカットしていくところが一般的なカットとは大きく異なる。
≪メリット≫
・ブローレス(ブラシを使用してのブローはしない、そしてコテやストレートアイロンは使用しない)でもスタイルが再現できるので、とにかくお手入れが楽!特にくせ毛など髪の毛に悩みがある方、お手入れが苦手な方にとって、とても喜ばれる。
・とにかく髪の悩みをカットで改善したい方にかなり価値がある。
≪デメリット≫
・デザイン優先というよりかはむしろ、あくまでも悩み改善を最優先にするカットであるので、ヘアデザインのバリエーションの幅は正直狭まるところがある。(特に、若い世代の方たちが好む髪型を作る上で再現が難しい場合も少なくない)基本は長いスタイルではなく短いスタイルと相性が良い。
・この技術を提供している美容師は、まだまだ少ない。
【Rカット&スライドカット】
全国的にも有名な美容室『BEATRIUMビュートリアム』が考案したカット。
このRカットの特徴はやはり、日本人の硬い髪質であってもカットで外国人のような柔らかい質感に。
先程も述べた通り、くせ毛には柔らかいカットが相性が良いためこのカット技法はかなりマッチする。
シザーでカットしても、こねる・捻る・返すといった独特のコーミングによって作り出される柔らかさに加えメリハリもあるカットライン。そしてスライドカットは、あえて機械的に切るカットではなく、コームを使うことなくすべての毛束をさまざまな方向に動かし、髪の表情を目と手で的確に感じカットしていくのである意味、彫刻のような芸術的なカットと言っても過言ではない。
≪メリット≫
・さすが有名店のカット技術。多くのオシャレなスタイルを作ることが可能で、年代問わずいろいろな世代の方から好まれる髪型のバリエーションが豊富。
・日本人特有の剛毛・多毛のように硬い髪質の悩み、ゼッペキハチ張りのような骨格の悩みなどもかなり解消できる。
≪デメリット≫
・もちろんくせ毛の悩みも改善できるカットだが、キュビズムカットととは異なり、デザインもとても重視するカットなので、悩みがかなり強い髪質、もしくは選ぶスタイルによってはブローやスタイリングなどのお手入れ必要となる場合も。
・こちらも、このカット技術を提供している美容師は、数少ない。
◆まるさんかくしかくからのアドバイス・まとめ
この3つのカット技法のほかにも、くせ毛カットを得意とする美容師さんは多いと思いますが、共通して言えることは、柔らかいカットライン、そしてすきバサミはほとんど使用しないという事。
すきバサミが悪いという事では無く、ある程度強いくせ毛のカットにはあまり相性がよくないということ。
もちろん他のカットも含め、どのカットが一番という事ではなく、今回はあえてカット技術に限定した話ですが、そもそも髪型はカットのみで作っていくものでもない。
あなたの髪質そして悩みを共有し本気で向き合ってくれる、そのうえであなたの髪の悩みを改善するために、適切な技術を提供してくれる美容師さんに出会えることが一番大切だと思います。
そんな美容師さんを探せていない、髪で悩みがある方のご参考になれればうれしく思います。
そして僕自身も、この3つのヘアカット技術はもちろん、その他のヘアカット技術も更に磨きをかけて、髪に悩みがある方が更に喜んでいただけるよう、これからもどん欲に精進してまいります。
今までもこれからも、めちゃくちゃカットが大好きな美容師ですから。。
次回は
【chapter2・とても重要!!髪は、乾かし始めるタイミングだけで、オシャレにもイマイチにもなる?!】